……… 山の本倶楽部 ………

山行報告

奥志賀・岩菅山~裏岩菅山

[眺望の一等三角点の山へ]
日程 = 2013年7月6日~7日 参加者 = 11名

 昨年の稲子岳以来ほぼ1年ぶりに、この倶楽部山行に私は参加した。山は逃げないというが、仲間もちゃんと待っていてくれた。有難いことです、ほんと!

 女性4人、男性7人、湯田中駅に隣接する温泉場で合流した私たちは、途中、明日の下山口となるスキー場にOさんの車をデポして一ノ瀬登山口へ向かった。

 着いてビックリ、駐車スペースには7、8台の車がズラリと並んでいる。え、こんなに入ってんの!南木曽岳の再来(小屋独占)を夢見ていたんだけど……、今日だけ参加のIさんが遅れて到着し、総勢12名の大パーティとなった私たちは、岩菅山目指して歩き始めた。

 いきなり階段登りから始まり、一汗かいた頃水平道が現れた。右手の用水路には透き通った水がさらさらと流れている。帰りに気付いたのだが、用水路の途中に岩の割れ目からこんこんと水が湧きだしており、底清水と書かれた木の札が下がっている。気持ちのいい水平道を散策気分で歩いて行くと、左手に綺麗なナメが現れた。アライタ沢である。

 明るい空間と澄んだ水に一息いれ、各自2リットルの水を汲んで、さぁ本格的な登りだ。視界もきかない結構な登りに汗をしぼられる。昼飯を食い、上を目指す。この辺りから下山者に会う。「こんにちは」のいつもの挨拶の裏で、一人減った二人……という計算がはたらく。何度目かの休憩時、Tさんがサクランボを出してくれた。冷たい!保冷剤を入れてきたのだという。と、年配の男がでっかいザックを背負って追い越していった。あの人は泊まりだ! 嘘だろう! これで避難小屋独占の夢は消えた。

 気を取り直して先へ進むと左手に急峻な山が現れた。岩菅山である。そしてほどなく寺子屋山との分岐ノッキリにたどり着いた。待っていたのは、虫の群れ。ハエのようにまとわりついてうるさい。この虫どもが後々私たちにとんでもない災禍をもたらすとは、その時誰も気付かなかった。

20130706-01
ノッキリ付近からの岩菅山

 ここから下山するというIさんと名残を惜しみ、頂上への最後の急登に取り付いた。右手にはコバイケイソウの大群落、足元には色とりどりの高山植物、キツイこの登りで私は2つ覚えた。チドリ、とツマトリソウ。どうやら女性陣は出すものを争っていたようで、最後にKさんがでっかいミニトマト、旨かったなぁ!(他の方のは忘れてしまいました。ゴメンナサイ)。トップのMさんと二番手の私は身体を押し上げるのに精一杯なのだが、女性たちの花談義は絶えない。Mさん曰く「うーむ、うるさくて瞑想できねぇ!」。3ピッチほどでようやく頂上にたどり着いた。

 古びた石碑が一つ、祠が二つ。見渡す限り山、山、山。Sさんは大感激!「この年で登れるとは思わなかった、来て良かった! あれが越後の山だとすると、こっちは燧か?」。山座同定は尽きない。

 さて、避難小屋はどんなかと入ってはみると、暗い部屋に暗い先客。とても寛げる雰囲気ではない。外に出たSさんとOさんはあっという間にマイテントを張り終える。女性たちは小屋で寝るのは嫌だとKさんは持参のツェルトを美しく立てる。それじゃということで、男性3人が分担して担ぎ上げた3・4人用のテントを張り、女性が使用する事になった。誰かさんのツェルトがなかなか立たない。こうしてちょっとしたテント村が出来上がった。

20130706-02
岩菅山頂上にテントを設営。虫がうるさい

 さて、夕食・宴会は3・4人用テントの中で11人とはギネスもの。Tさんがキュウリとレタスの生ハム巻きを作ってくれた。あまりの旨さに四方八方から手が伸びる。今度はKさんが家で見かける深底のフライパンを取り出した(女子部御用達のフライパンだとか)。あのすし詰め状態の中、器用にバーナーを焚いてあっという間に炒めものが完成。次にTさんが細長いクラコット(クラッカーの形をした堅パンの一種)にナチュラルチーズをたっぷりのせて作るオードブルがまた旨い! 家でも食べたことのない手料理に舌鼓を打ち旨い酒に酔い、おまけに恋愛談義にも花が咲いてしまった。ほんとに楽しい宴でした。

 翌日は朝から小雨もよう。昨日より更に勢いを増したかにみえる虫どもをひきつれて、岩菅山より高い裏岩菅山を目指す。雨に煙る稜線歩き、ここも右斜面はコバイケイソウの群落、道辺には可憐な花たちがいっぱい。雨に濡れたシャクナゲ、イワカガミの群落、チドリ、ツマトリソウ、アカモノ……、そして頂上で待っていたのは虫の大群! 目といわず鼻といわず口といわず攻めてくる。蚊ではない、ハエでもないアブでもない。みな虫の群れに包まれているなか、黄色のスカーフを被ったTbさんだけは難を逃れている。とにかく引き返すことに。復路のIchさんの顔は虫にやられて血だるま状態になった。恐るべき虫たち。

20130706-03
裏岩菅山へ向かって進む

20130706-04
裏岩菅山でも虫の大群の攻撃に

 岩菅山に戻った私たちは早々にテントを撤収し下山に掛かった。雨も本降りになり、虫から逃れる為に寺小屋山へは向かわずに、ノッキリから往路を下ることに変更した。

 雨と汗でグショグショの身体を湯田中温泉で癒し、Oさんの案内で老舗のそばやへ。

 ところで、あの虫はMさんの調べではブヨ(ブユ)と判明。しかし私の顔や首、胸のボゴボゴは診断の結果、毛虫によるものでした。いつ?どこで? 私だけなんで?

(Akahane 記)

ページトップへ ▲


〔1979年創業〕
株式会社 白山書房
〒193-0844 東京都八王子市高尾町1957-4
TEL : 042-669-4720
FAX : 042-669-4721
E-mail : info@hakusanshobo.co.jp
© 2015 Hakusan Shobo Co., Ltd. All rights reserved.