……… 山の本倶楽部 ………

山行報告

甲州・曲岳~黒富士~太刀岡山

[静かな尾根を縦走]
日程 = 2013年6月16日 参加者 = 8名

 どんよりと曇った土曜日の正午過ぎ、ワタクシと社長を乗せた白山ワゴンは高尾駅南口のいつもの集合場所に到着。顔馴染みの皆さんとの久しぶりの再会に、思わず顔もほころぶ。

 今回の山行メンバーは10名。白山ワゴン乗車組の8名他、残りの2名は竜王駅北口で待ち合わせである。電車利用の一井さんは定刻通りに合流したものの、待てど暮らせど一向に小泉さんの車が現れる気配がない。北口がああでもないこうでもないとか、何本かの社長との噛み合わない電話のやり取りの末に判明したことは、小泉さんは韮崎駅北口で必死に白山ワゴンを探していたということだったらしい。いやはや、思い込みとは誠に恐ろしいものである。

 結果、小泉さんとは直接、今夜の宿泊先で合流することになり、我らは一足先に「武田の杜」のログキャビン横に車を滑り込ませた。この時点で、やはり雨が降りだしてしまった。誰か傘もってない~?との古賀さんの声に、真っ先にマイ折りたたみ傘を取り出すワタクシ。いつもは先輩諸兄姉にお世話になりっぱなしのため、こんなところで少しでもお役に立てることは嬉しい限りだ。明日の朝にはこの雨も上がるとの予報だが、そんな雰囲気すらない、今のところ。晴れますようにと心のなかでつぶやく。話は変わるが、安価にもかかわらず、なんと立派なログハウスではないか。社長の選球眼は、まさに光輝く骨董品の域にでも達しているのであろうか。

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前夜に泊まったログキャビン

 一杯やりながらそうこうしていると、ようやく小泉さんが到着した。ようやく全員揃っての乾杯となる。女子部諸姉や小泉夫人からの差し入れを、感謝の気持ちでそっと控え目に頂く。ワタクシも若干の乾き物を持っては来たのだが、あのご馳走の前に差し出す勇気があろうはずもなく、結局は最後まで出せずじまい。乾き物で軽くて良かった。

 宴席では会員各位のお見込みの通り、アベノミクス、失業保険給付、高年齢者雇用安定法、知的財産政策ビジョン等に関わる緊迫した議論を経由して、「山の本」出版事業の損益改善計画の策定から、最後は株式会社白山書房のBCP(事業継続性計画)策定へと今夜の議論もついに第4コーナーへと突入した。気付けばいつもはメインプレゼンテータであるはずの一井さんが、その中で妙に大人しくチビチビやっているではないか。途中、勢い余ってそっち系の話題になるその瞬間、「そう言えばさー、あれどうしたっけー?」と無理やり話の論点をすり替える絶妙な切り返しで、一瞬の隙も与えない社長。ベロベロになりながらも、議論の主導権を常に掌握している様子。腕上げましたねぇ~! とワタクシの心の声。

 夜も更けて、ビールも相当入り手洗いから戻ると、女子部諸姉は既に2階でお休みのようだ。そして激論中の小泉さんと一井さんの横では、先程までファシリテートしていたはずの社長が、なにやら難しい顔をして固まっている。これはさしずめロダンの『考える人』ではないか。ここまで来たらもう先に言ってしまうが、これはただの飲み過ぎ。損益改善、事業継続等、どうやら株式会社白山書房にとっては悩み無用のようだ、多分。

 明けて翌日。小鳥の鳴き声で起きて玄関を出ると、予報とは裏腹に雨が地面を打つ音が激しい。これは小雨どころか、もろに本降りだ。そんなことは意に介さず、さっさと朝食を済ませて身支度を済ます。「こんな雨じゃ温泉とサクランボ刈りですかね?」とのメンバーの声。そんな言葉が響き終わる頃には、雨具、スパッツ、ザックカバー全員装着完了。前夜、どんなに飲もうが、そしてさらに朝まで馬鹿騒ぎしようが、昼間の倶楽部はガチ体育会系なのである。

 急遽、和田さんが家族のご事情でこのまま帰宅するとのことで、麓のバス停まで送ることに。しかし別れた場所は、バス停ではなくなんと交番前。バス停は付近に見当たらない。和田さん、無事に帰宅されただろうか。(9時半に帰宅したそうです。)

 太刀岡山登山口に車を一台デポした後、観音峠で装備を確認して雨の中を登り出す。いきなり結構な急登(ほぼ直登)だ。雨具の中で汗が噴き出る。「めまい岩」を経て、先ずは一峰目の曲岳山頂(1642.4m、山梨百名山 三等:曲リガ岳)に到着。残念な展望だが、ガスが無ければ拝めるはずであろう絶景を頭の中で想像してみたりする。そして、ついに雨も小降りになってきたかも。

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雨のやんだ曲岳山頂にて

 ここからは歩きやすい爽快な尾根道歩きだ。深緑の中、ヤマツツジが真っ赤に燃えるように咲き誇っている。まだまだ植物関係には疎いワタクシでも、ヤマツツジくらいは認識出来きるのが嬉しい。時折吹く爽やかな風に癒されながら、小ぶりなピークを2、3回越えて升形山分岐のある鞍部に到着。ここで社長以外のメンバーでピークを目指すことになり、リーダーは一時的に古賀さんにチェンジ。そこからは早めのピッチで、急登を物ともせずに一気に二峰目の升形山山頂(1650m)に到着した。狭いピークなので交代で上がる。ここも同じく残念な展望ながらも、風の加減で黒富士も重厚な山容をチラリ見せてくれた。

 社長と合流してからは、次の黒富士に向かう。程なくして三峰目の黒富士山頂(1633m、山梨百)に到着。カッコいいピークだが、蒸しむし蒸れむれのワタクシは雨具収納と昼食で休憩時間を使い果たし、ピークからの展望は時間切れのお預けとなった。

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黒富士から少し下った岩場で昼食に

 鬼頬山(おにかわやま 1516m)から越道峠までは、ロープを使った急降下に難儀しながらも、最後の太刀岡山を目指す。途中、雨上がりで滑りやすい岩や木の根、そしてガレザレに前方1回転、2回転するメンバーを間近に見ながら、足さばきに気をつける。この頃、そろそろ緊張感と左膝の疲労、ともに既にピークに達しているように感じた。

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黒富士から鬼頬山へ向かう尾根は新緑に輝いていた

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太刀岡山の手前で大きなブナが現れた

 手前の太刀岡山北峰(1322m)を抜けて太刀岡山山頂(1295.7m、山梨百 三等:刀岡)に到着。途中、大きなブナがあり、後で調べたらこの辺りの巨大ブナは有名らしい。そして山頂直下の祠のところで、最後の休憩を取る。祠が2つあり、古賀さんはニコニコしながら余裕のお賽銭あげ。安全登山、安全登山。その横で、これからの下山にビビりまくるワタクシは既に青息吐息。しかし、雲の切れ間から一瞬だが富士山も顔を見せてくれた。最後のご褒美か。後で調べたら、南面の開けた太刀岡山からの富士は大きさバランスともに秀逸らしい。

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太刀岡山から一瞬、富士山が顔を見せた

 下山時、道路から見えた鋏岩(はさみいわ)のところまで下るも、岩のてっぺんまで上がる皆さまを下からそっと見守る。果たして景色はいかがであっただろうか。小川ロックを過ぎ、気付けば博士山道海泣尾根の下りで抱きしめて、いや抱き止めて頂いた期待の辻さんの姿は既に視界には無い。頼みの綱はピッタリと背後に着いて来られているラストの山本さんだけか。しかし、余りにも遅いペースのため山本さんに先を譲り、這々の体で車道までたどり着く。登山道入り口の鹿除けのゲートでは、一井さん、古賀さん、辻さんがわざわざ待っていてくださった。「大丈夫~?」との心優しいお言葉をいただく。ウルウル。

 駐車場まで移動して、余裕の社長が二本目のタバコに手の伸ばそうとしている時に、二台の車が観音峠から無事到着完了。「もう一服できると思っていたのになぁ」とぶつぶつ言っている社長を尻目に、さっさと荷物をまとめて、一路、双葉ICそばの百楽泉へ。今日は父の日なので、男性は無料とのこと。ただし、残念ながらこれは甲斐市民のお話。ゆっくり温まり、一井さんの乗る小泉号とお別れし、全員車中の人となった。

(Masaki Kanazawa 記)

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